クリニックで行う本格的なレーザー脱毛のテスト照射について

ダイオードレーザーによる脱毛

クリニックのレーザー脱毛施術現場においては、安全で確実な脱毛ができるよう脱毛器メーカーからの説明・指導があります。そして医師をはじめとするスタッフがマニュアルを作成し、実際の施術現場からのフィードバックとともに更新し実施しております。ここではそのマニュアルを基に「テスト照射」について紹介します。

当サイトで掲載している家庭用のレーザー脱毛器は、照射口が小さいため一度の照射で処理できるムダ毛の本数は業務用のものに比べて少ないですが、毛包など発毛組織を破壊できるだけのダメージを与えることができるという点では同じです。

なのでご自分で家庭用レーザーを使う際にもテスト照射は行っていただき、安全で確実な脱毛ができるようにしていただきたいと思います。

ここに記しているのはクリニックで私たちが行ってきたテスト照射であり、あくまでも参考程度にご覧ください。

ご自分で家庭用レーザーをお使いになるときは、「トリアのヒゲ脱毛ガイド」に記したテスト照射の方法を参考にしてください。

スキンタイプの観察とテスト照射

診察と問診でスキンタイプを判定します。スキンタイプとは、・・・・・

  • ST-1:白人
  • ST-2:日焼けをするといつも赤くなる=めったに黒くならない。
  • ST-3:日焼けをすると時々赤くなる=時々黒くなる。
  • ST-4:日焼けをするとめったに赤くならない=大抵黒くなる。
  • ST-5:日焼けをしても赤くならない=絶対に黒くなる。
  • ST-6:黒人

次に3種類のレーザー出力を選択し、同じ脱毛部位の範囲内に3ヶ所マーキングしてテスト照射します。

【例】14J/Cm2・16J/Cm2・18J/Cm2

※「J/Cm2」はジュールの略で1平方センチメートルあたりのレーザーの強さ

テスト照射の約10分後に毛穴周囲の発赤、全体の軽い浮腫が見られるかをそれぞれ観察。部位によって反応がそれぞれ違うので、複数の部位を脱毛する場合は、各部位ごとにテストを行なうべきです。

表皮が耐え得る最大のエネルギーに比例して脱毛効果は高まりますが、ダメージが大きく毛穴周囲の発赤、全体の軽い浮腫が長く治まらないようでは問題ですので、1回目の施術は慎重に行うべきです。

注意点

テスト照射の後、皮膚反応の観察は必ず10分後に行うこと。

毛自体に吸収されそれを破壊したレーザーエネルギーが伝導し、毛包を通じて表皮に現われるまでに10分間を要しますので、表皮の反応はこの時点で観察し判断します。

テスト照射の目安

(2j/cm2おきに照射し、約10分後に判定)
スキンタイプ2 18、20、22 or 20、22、24 j/cm2
スキンタイプ3 16、18、20 or 18、20、22 j/cm2
スキンタイプ4 16、18、20 or 18、20、22 j/cm2

個人差がありますので、光加熱反応に敏感な方には、目安より低めの値を選択します。

副作用

照射直後の赤斑、浮腫は一般的には数時間後に軽快しますが、時に消退し なかったり、紫斑や表在性びらんが認められる場合があります。

色素脱失、色素沈着も個人差により生じる事もありますが、一過性かつ軽 度ですので一般的には数ヵ月のうちに自然軽快します。

照射エネルギーの設定と本照射

本照射前に、前回のテスト照射後の経過で得られた情報を患者さんから確認します。

照射エネルギーの設定

テストで得られた結果に応じてエネルギーを設定し照射しますが、照射開始後は広範囲に熱が及ぶために異常が見られる場合もあります。

照射範囲

照射範囲を決めるため、赤いペンやスタンプを押される事が多いのですが、最後にこれを消すために皮膚を擦過し余分な皮膚反応を引き起こす事があります。かといってジェルを塗るとすぐ消えてしまうペンでは本末転倒です。ということで、赤いテープを貼っている術者もおられる様です。

注意点

  1. 適切な冷却法としてはレーザー照射前1/4〜1/2秒間押し当ててから照射し、次の部位に移ります。
  2. 黒子や軽い色素沈着がある場合は通常より長く押し当てた上で照射します。
  3. ChillTipは9mm×9mmですが、ハンドピース外装より少々内側にて照射されますので、より確実な照射をずるために10〜15%のオーバーラップを目指して照射してください。
  4. 照射中に爆出した毛が表皮上で燃灼し、サファイアガラス面に付着する事があります。その都度ガーゼ等で拭き取る事を心がけて下さい。
  5. 表皮に曝出した毛が見られた場合、ガーゼ等で必ず拭き取って下さい。そのまま使用されますと、表皮に軽い発赤(消失します)が残り、サファイアガラスが破損した事例があります。

Chill Tip Handpiesの効果

押し込む方式であるChillTipにより、以下の効果と考察が可能です。十分理解して使用される事が必要です。

  1. 毛が横倒しになり、照射ターゲットが拡がります。
  2. 毛根に近づくき、レーザービームの拡がり(組織中での散乱)も抑えられる為、フリービームのレーザー光より40%エネルギー効率が上がります。
  3. 押し込む事により、血管から血液が逃げ、ヘモグロビンに吸収されるDiodeの波長を血管から守ります。