鍼治療QandA=痛みや症状がない部分にまで鍼をうたれることがあるのはなぜ?=

鍼治療イメージ

「腰が痛いから鍼治療に行ったのだけど、腰だけじゃなく、頭とか手とか足とか、腰の痛みや症状とは関係ないところにまで鍼をうたれた、どうして?」と疑問に思う人は少なくありません。

ですが、たとえ「一見、自分が気にしている痛みや症状とは関係なさそうなところ」に鍼をうたれたとしても、心配しないで下さい。それにはちゃんと理由があるのです。

【理由その1】経絡や反射区を刺激するため

鍼治療人体図

一見、痛みや症状と関係なさそうなところに鍼をうたれる理由のひとつとしては、「患部に対して有効性が高いと思われる経絡や反射区を刺激するため」というのが挙げられます。

経絡とは、中医学(中国の医学)では「気・血・水を全身に運ぶ通路」という位置づけとなっています。

つまり「気や血液・リンパ等の流れをスムーズにするための道」という感じですね。

「単に患部に問題があるだけでなく、体内の流れにも問題があるため、経絡を刺激することで全身の流れを良くしておかないと、ピンポイントで鍼をうつだけでは高い効果は期待できない」などという理由で、こうした経絡に鍼をうたれることがあるのです。

さらに経絡については、「体調や治療の経過などによって流れの悪いところが変わってくる」という理由もあり、「1回目の治療と2回目の治療とでは違うところに鍼をうたれる」などというケースも、よくあります。

そしてもうひとつの刺激ポイントである「反射区」とは、内臓などの各器官につながる末梢神経が集中しているエリアのことを言います。反射区を刺激すると、その反射区と関係する器官が活性化したり、流れが良くなったりするというメリットを持っています。頭・手・足(特に足裏)などに、こうした反射区が多く存在しています。

【理由その2】痛みや症状の「元」そのものが別の場所にあることも!

痛みや症状と関係なさそうな部分に鍼をうつ理由としてはもうひとつ、「痛みや症状を訴えている場所そのものと、その痛みや症状が出る元となっている場所が違う」という可能性もあります。

たとえば西洋医学の世界でも、「狭心症などの心臓疾患の自覚症状は、心臓の場所が痛むと感じるのではなく、左肩の痛みとして出ることがよくある」「手足のしびれは手足に問題があるとは限らず、脳梗塞である可能性も高い」などといったケースがよくありますよね。

これと似たような感じで、その他の病気や不快症状についても、痛みや症状が感じられる場所以外のところに、大元の原因が潜んでいることも少なくないのです。

というわけで、鍼治療において、痛みや症状とは関係なさそうな場所にも鍼をうつのには、れっきとした理由があります。「なんでこんなところに鍼を!?」などと不安に思わず、安心して治療をまかせましょう。

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