鍼治療QandA=鍼治療を「法的にやってもOKな人」はどんな人?=

鍼治療イメージ

鍼治療というのは「人体に鍼を刺す行為」ですから、その取扱いは法律によって厳重に制限されています。

つまり「腕に覚えがあれば誰でもできる」というものではない、ということ。

患者に鍼治療をほどこすことが法的に認められている人とは、どんな人なのでしょうか?

■ 鍼師

患者に鍼治療をほどこすことを法的に認められている人としてはまず「鍼師の国家資格所持者」が挙げられます。

鍼師の国家資格試験は誰でも受けられるというわけではなく、文部科学大臣が認定した学校または厚生労働大臣が認定した養成施設、そのいずれかで所定のカリキュラムを3年間修学した人にのみ、受験資格が与えられます。

ちなみに、「鍼灸師」とは、鍼と灸、両方の国家資格を持っている人、そして「あんま・はり・きゅう師」とは、あん摩マッサージ指圧・鍼・灸の3種類の国家資格を持っている人を指しますので、当然のことながら鍼治療をやってOKです。

■ 医師

患者に鍼治療をほどこすことを法的に認められているのは、鍼師の国家資格所持者だけではありません。

実は、医師の国家資格所持者も、鍼治療をほどこすことが認められています。

「でも、医師が病院で鍼治療なんてしてくれないよ?」と思われるでしょう。

実はそれには理由があります。病院ですでに何らかの保険治療を開始している疾患に対して鍼治療をほどこすことは、「同一疾患に対する混合診療」という健康保険上の規則違反になってしまうので、できないのです。

ですから医師が鍼治療をする場合は「病院での治療の一環としてやるのではなく、あくまで別の場所で、自由診療として」というスタイルが基本となります。

医師による鍼治療のメリットとしては、「医学的な知識が豊富」というのが挙げられます。不調や疾患のポイントを、「触った感触」だけでなく、医学的な知識を生かした多角的な面で判断できるというのが、大きな強みと言えるでしょう。

■ 歯科医師も鍼治療はできるのか?

医師が鍼治療もできるなら、歯科医師も鍼治療ができるのでは?と思われるかもしれませんが、医師と歯科医師の国家資格は、まったくの別物。

ざっくりと説明すると、医師が「体を総合的に見られる知識と技術を持っている」というのに対して、歯科医師の場合は「あくまで歯科の範囲に特化したスペシャリストで、体を総合的に見られるわけではない」ということ。

そのため、歯科医師による鍼治療は「歯科麻酔の代わりに鍼をうつなど、あくまで、歯科治療の範囲でしか鍼治療は認められない」という大きな制限があります。歯科治療の範囲から外れた鍼治療は、一切認められません。

ですから、鍼治療を受ける側からすれば、「歯科医師に鍼治療はできない」という感じの解釈でだいたい合っています。

つまりまとめると「鍼治療は、鍼師または医師の国家資格所持者にやってもらえる」というわけですね。

エステでの鍼治療って?

「エステで鍼治療をおこなっている」というケースをたまに見かけますが、これは「鍼師または医師の国家資格所持者がそのエステに在籍して、自由診療として施術している」という状態です。

もし、そうした資格を持っていないエステティシャンが鍼をうっているなら、重大な違反。

さらに、「刺さない鍼」を使って、無資格者に施術をさせているケースもありますが、こちらは「施術をするのが素人同然のエステティシャン」という欠点が目立ちますので、おすすめできません。

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